2016年9月26日月曜日

布のちから

田中優子さんの「布のちから」読了。


少し難しめの本なので、オススメ!というわけにはいかないし、
私も飛ばし読みですが、それでも、さすがに着物のことを
愛して研究されている方の、印象的な言葉がたくさんありました。

布がいかに自然をまとうということで
私たちの生を守るためのものであるかということ。
布で自分を包むことがもたらす心や身体への影響を
意識することなどについて書かれていて興味深かったです。
確かに着物を着るということは、洋服を着るよりも
布をまとっている感じがするのかもしれないなーと思います。
まだまだ着物初心者の私ですが、
大きな病を得た後、「生きる!」ということに決意を持った時に
こんなに着物が好きになったこと、
着物を着ると気持ちが安らぐことなど、
少し説明してもらった気がします。


「包まれる」ことについて(一部抜粋)

布の存在の働きとはまさに、
自然のもつ生命再生の力を託されたものとしての働きであり、
それが生者を包むときには癒しを、
死者を包むときは再生をもたらすのである。

2016年9月23日金曜日

秀山祭九月大歌舞伎:江戸小紋単で

先日、両国国技館に相撲を見に行ったのですが、
諸事情あり、着物で行かなくて残念!
あそここそ、着物でお出かけすべきところだわ〜。
色々とぶらぶらしてみましたが、着物で行っても問題なさそうなことを
確認しました。
若干、升席より椅子席の方が楽かもしれない。

そして、九月も歌舞伎に行ってきました。雨の合間をぬって!

今月の演目では、昼の部の碁盤忠信に惹かれましたが、
妹背山婦女庭訓を見てみたかったのと、玉三郎の踊りが見たかった!
ので、夜の部に。
妹背山の吉野川は、ものすごい世界観!一緒に見た夫も同じ感想でした。
あの華やかな舞台と、死に対する時代の価値観が、
なんとも印象的で、すごいものを見たなーという感じ。
泣ける話なのかもしれないけど、全然感情移入はできず。ただただすごい。
江戸時代の人にはあれは当たり前の感覚なのかな。。
あと、蘇我入鹿ってすごい嫌われていたのだな。
今月は両方に花道があったのだけど、これも初めての体験。

玉三郎の踊りは、軽めのものでしたが、
扇の使い方や所作の美しさたるや。踊りもまた見たいなー。

今日の着姿はこちら。

歌舞伎座の座席にてパチリ。
今日は、江戸小紋の単が丁度いい気温でした(最高気温20度、最低気温18度)。
これに大島の黒羽織で、本当に丁度いい。
帯は初おろし。茶色の鳥とお花の織り帯です。かわいい。
こういう粋向きの着物も着心地良くて大好きだけど、
徐々にはんなり系の(伊右衛門のCMで宮沢りえが着てるみたいな)
着物にも目が行くようになりました。
淡いピンクの小紋とか付け下げとか着たーい。

2016年9月15日木曜日

道成寺の舞踊:初単衣:舞のお稽古

日本舞踊の舞台を初めて見に行きました。


これまでお出かけした中で、もっとも着物率が高かった!
歌舞伎よりも何よりも。素晴らしい〜。

着物に慣れてきて、ちょっと冒険してみたくなり、
というか、今日の着物にどうしても合わせたい下駄があったので
下駄で行ってみました。
本日の着姿。今シーズン初単衣(最高気温30度超えたけど、室内にいれば
単衣で全然大丈夫な1日でした)。

合わせた下駄はこちら。


劇場に下駄って禁忌って聞いていましたが、特に注意されることはなく、
下駄で行くのは別に禁止されていない様子でしたが、
行ってみて、やはり反省。
国立劇場や歌舞伎座は、やはり気分的には草履で行くべきだったなー。
その方が気分がうんと出ます。次からは草履で。
というわけで、お洒落な下駄ばかり揃ってきましたが、
お洒落な草履も欲しくなりました。
次浅草行くときに見てみようっと。

さて、本題の「道成寺の舞踊」。
前情報が何もない状態で行きましたが、行ってよかったです。
いろいろなことが勉強になりました。

まず、道成寺という能の演目が元になっている
様々な舞踊があるということを知りました。いわゆるモチーフってやつですね。
それぞれ違っていて面白い。すごく面白い。
道成寺にいろいろあるのが、これまで意味わからなかったけど、
そういうことか、といくつも今日鑑賞してみてようやくわかった。

五耀會の皆さんの演目を見れたのもよかった!
西川流、花柳流、藤間流、山村流の皆さんの踊り、舞のそれぞれ素晴らしいこと。
舞と踊りの違いって歴然!

本日は2階席の端で鑑賞。大向こうの方が私の隣にいらして、
間近で大向こうの掛け声が聞けたのも面白かった!
毎回同じではなくて、微妙に掛け声って違うのねー。
短めに言ったり、長めに言ったり。これもまた芸だな、と思ったことでした。

そのあと、自分の舞のお稽古に行きましたが、
たくさん見過ぎて、訳わからなくなっていて、
混乱した舞になってしまった気がします。。。
頭からっぽにして舞うべし、だなー。

2016年9月13日火曜日

舞のお稽古:高砂や〜

文楽の後は舞のお稽古でした。

付け下げで博多織名古屋帯で。

やはりお気に入りの着物で舞うと、テンションも上がりますね。
素晴らしい。
いろんな着物で舞うのもまた楽しいです。

今日から扇を使った舞。地唄舞らしくなってきました〜。
嬉しい!いやー、難しいけど、楽しい!

お稽古を始めた曲は
「高砂」
そう、結婚式のお祝いの舞でお馴染みの、たかーさごーやー、です。

高砂やこの浦舟に帆をあげて
月もろともに出で潮の 
浪の淡路の島影や 
遠く鳴尾の沖過ぎて 
はや住江につきにけり 
はや住江につきにけり

という歌詞。どういう情景で心情なのだろう?
もともとは能の謡曲のようなのだけど、いろいろ調べてみたいと思います。
舞も厳かな雰囲気があって、なんだか素敵です。
上方舞、楽しい〜。

2016年9月11日日曜日

初文楽!:一谷嫩軍記

今年は着物を着てお出かけするところの幅を広げる!
ということで、文楽に初めて行ってみました。
国立劇場にて。


一谷嫩軍記の通し狂言だったので、
いろいろな面白さ、という意味では、少し足りなかったかも。
とはいえ、なんせ初めてだったので、何もかも珍しくて面白かったです!
義太夫の語りがとにかくすごい。三味線は弾きっぱなしで大変だ。
人形使いと語りがピタッと合っているのがすごい。(当たり前なのかな。。。)

そして、人間国宝の吉田簑助さんの菊の前の動きに、目を奪われた!
やはり違うな。。。すごいな。。。
(あとで舞の先生に伺ったお話では、上方舞の動きが人形に映し出されているとか。
さもありなん!!美しかったー)

お話は、平家のいろんな想いが泣ける。
公のために私の様々な想いを抑えて、葛藤するお話が
常にあるんだよなーということがわかってきました。
今回もそういう話や、女性の愛する人への想いの話、
自分の吟への想い。とにかくみんな想いがすごい。

文楽、また観に行ってみよう。今度は踊りなどの演目も観てみたいな。
今日の着姿の写真を撮る暇がなかったので、着てない状態での着姿ですが。


9月で文楽で、というので、どちらも初めてづくしで何を着るか
とっても迷いました!で、悩んだ末、絽の付け下げと博多織名古屋帯にしました。
ちょっとおめかししすぎかな?と思ったけど、私としては
とても着心地良く楽しく過ごせてよかったー。

文楽を見た後、舞のお稽古(楽しい!)に行ったのだけど、それはまた別投稿で。

2016年9月9日金曜日

和裁:浴衣の反物準備オッケー。

もう単衣の季節になりましたが、
来年に向けて、自分で浴衣を縫う準備をしています〜。(早い!)

私のは、舞のお稽古にも使いたいなーと
白地に紺の模様のもの。


柄あわせのことは、なーんも考えておりません!
もしかしたら難しいかも〜と思ったりしつつ。
特に細いススキみたいなところが、実は難しい気もします。。。

そして夫のために、男用の浴衣地も準備しました。

これは帯も選ばず、柄あわせも縫うのもそんなに難しくなさそう!
早くこれらを縫いたいなあー。わくわく。

2016年9月7日水曜日

初めての博多織帯!

福岡出身ということもあり、
やはり郷土の着物関連は気になります。
博多帯や久留米絣。少しずついいものに出会いたい。

そんなひとつが白い博多織の帯でした。
この度、縁があって素敵な帯に出会えました!


東三季さんでの初めてのお誂え、名古屋帯です。
手の部分は松葉仕立てにしました。

シンプルだけど、とっても品がある地模様で可愛い〜。
これはオールマイティに使えそうで嬉しいです。

2016年9月4日日曜日

和裁:肌襦袢の袖

和裁チクチク、進めています。
晒を切るのが結構大変でした〜。
でも、切るところはとても大事なので、じっくりとまっすぐ切ります。

そして、ようやく袖を2枚縫い終わりました。

裏から見ると、縫い目はこんな感じ。


これを表に返して、アイロンを軽くかけて。


ほんと、ただこれだけの作業なのに
楽しいーーー!縫い目が愛しい!

2016年9月1日木曜日

舞扇

私の祖母も日本舞踊を長くやっていました。
幼い頃は、全く興味がなかった私。
その文化に触れることが全然ありませんでした。

舞を始めることになって、亡くなった祖母の扇が
実家にあることに気付き、手元に持ってまいりました。
でも、扇の事も何一つわからず、祖母が何流の踊りをやっていたのかも知らず。

舞の先生に、お手数をおかけして、私の扇を見ていただいたところ。
祖母が藤間流の踊りをやっていたことがわかりました。
私だけでは知りえなかったこと。ジーンとしました。
そして、先生に祖母の扇を一つ一つ丁寧に見ていただけていることにもジーン。
おばあちゃん、喜んでいるかしら。

扇。どれも可愛いです。

この二つは、持つところが木なので、練習用に使いやすいとのこと。
色も可愛い。
緑と白のぼかしが特にお気に入りなので、こちらをまず使おうかな。

こちらは、皆さんに素敵ーと言っていただいた扇。

キラキラなので、きっと発表会用とかだったのかな、と思います。
何か特別な折に使ってみたいなあ。

着物を通して、そして舞を通して、おばあちゃんとの再会を
することが増えていて、じんわり。